先日、佐賀に行った際に話題の武雄市図書館行って来ました。
民間の書店である蔦屋書店の母体「CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ」に運営を委託している事で、メディア等でも話題となっている図書館です。


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図書館としての機能以外に、書店、レンタルビデオなどTSUTAYAとしてのサービス、さらにはスターバックスコーヒーもあり、そしてそれらが非常に曖昧に繋がっている感じが今までの図書館の持つ堅さを取り除き、目的地としての図書館ではなく、いろいろな街の機能の中に図書館機能がうまく溶け込むことで、利用者の幅が広がる感じがあり非常に面白い図書館だと思いました。もちろんいいところだけでなく、さまざまな問題が持ち上がっているでしょうが、入館者が前年比で5倍、図書貸出数が前年比2.2倍という結果はすばらしいと思います。


このいろいろな機能が曖昧の繋がる感じに興味を持ちましたが、情報化が進み、物がバーチャルの世界で繋がる中、実社会での機能が単体で存在することが難しい世の中になってしまったように感じました。今までの図書館は、すごく象徴的に街に存在し、「本を借りに行く」「調べ物をしに行く」「勉強をしに行く」などはっきりした目的をもった人達が行く場所になっていて、インターネットでの検索機能が充実した現在では、家で目的の本を検索・予約して、図書館に受取に行くだけという利用法の方も多いのではないかと思います。自分もここ数年そんな図書館の使い方をしています・・・


しかし、すごく便利な一方で、目的以外の相乗効果的なものが薄くなってしまい、街のイベントや図書館と併設する歴史資料館やカルチャーセンターの情報があるのにも関わらず、目的を達成してしまうとすぐに図書館から出てしまい、あまり目に入ってこないという状況もあると思います。例えば、街にある書店などは、本を買いに行こうというはっきりした目的がなくても、買い物に来たついでのように、別の目的の中にうまく顔を出し、買うつもりではなかったけど、ちょっと立ち寄り買ってしまうというバターンもあるのではないでしょうか?ある調査では、書店で購入する人の8割の人が衝動買いだそうです。買う本を決めて本屋にいくのではなく、本屋でいろいろ見ているうちについ買ってしまう。どこまで信用できる情報かは分かりませんが、確かに自分の経験としてもこのようなケースが何度もあります。


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図書館と書店の大きな違いの一つに陳列方法があると思います。図書館の場合、分野ごとにラベル等に本が管理され、利用者だけでなく、管理する側の都合も陳列に反映されていると思いますが、書店の場合は、どちらかというと売れる本を前に出す、探しやすい場所に陳列するという風に、利益も重視しつつ、利用者側の視点のレイアウトがされていると思います。この武雄市図書館は、その書店としての陳列と図書館としての陳列に境界がはっきりなく、曖昧に切り替わる感じでした。書店エリアで最新号の雑誌や書籍をパラパラ見て移動していると、いつの間にか手にした本は図書館の貸出用の本だったり。この相乗効果を生む曖昧さが、カフェとしての飲食機能だけでなく、地域の歴史資料やカルチャーイベントの分野までうまいこと人の意識を繋いでいるような感覚で、買い物に来たり、ビデオを返しに来たはずなのに、本を借りて帰ってしまった、歴史資料を見て興味がわいた。という人がたくさんいるのではないかと思います。今まで、ドンと構えていた公共の施設が今まで通り目的地とて存在している状況から、人の行動を意識した人の通過点にうまく顔を出していく事は利用者にとっても、施設が果たすべき役目の一つとしても重要な事だと思いました。




さらに今回の旅行で立ち寄った唐津線「小城駅」。
駅舎は非常に歴史があり良い感じの駅でしたが、その駅の待合には小さな図書館?「おかえり文庫」という本棚があります。おそらく、本数の少ない線の為、電車の待ち時間にお読みくださいというものだと思いますが、これも駅の中にすごく曖昧に存在し、ちょっと早めに家を出て本を少し読むのも悪くないなと思ってしまうほどいい感じでした。

これはまさに人の行動を意識した通過点に書籍がうまく顔を出しているなと思います!


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都内でも駅に隣接して建っている役所や図書館はよくあります。しかし、確かに近くて便利なのですが、わざわざ行くという感覚は変わらず、これが例えば、武雄市図書館の委託方法のように、鉄道会社に運営を委託して、駅の中に図書館や区役所の機能の一部があったらもっと利用者が増え便利だと思います。もちろん、図書カードはパスモやスイカで。予約した本の受取も駅であれば本の移動も流通と直結しているので非常に便利です。
女性専用車両だけでなく、読書専用車両みたいのもあったら面白いですね!

自分は、会社の通勤に片道約1時間、往復2時間かかります。この時間を利用して本を読んだり、勉強したりと日常の中にあるこの2時間を自分の時間として有意義に使うよう考えています。確かに、通勤の時間の短い立地に家があれば、そんな便利なことはないですが、逆に一日2時間なりある一定の時間を自分の時間として利用できるリズムが作れれば、日常の楽しみも増えるだろうし、都心に集中する人口を少し分散出来るのではないかと思います。考え方の問題ですが少し都心から離れ落ち着いた環境に住みつつ自分の時間も作れるのはいいですよね!皆さん如何でしょうか?


それと以前の記事からの報告です。
4月22日のブログで「取り木の季節」で自宅のウンベラータの取り木の様子を記事にしました。
あれから、約一ヶ月経ち取り木した部分に巻いていた水苔にたくさんの根が絡まって来ましたので写真を掲載します!
根が生えてくれば後は枝を切って新しい土に植えかえれば取り木の完了です!




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