関東甲信地方も梅雨明けとなりいよいよ本格的な夏の始まりです。暑さが苦手な方も得意な方もいらっしゃるとは思いますが、折角ですから夏ならではの雰囲気を存分に楽しみたいですよね。先日友人に誘われてお邪魔した集まりが一足先に「日本の夏」を感じさせる素敵な食事会でしたのでご紹介します。東京湾の屋形船と日本家屋のお庭で行ったBBQなのですが、どちらも「窓際」の魅力がとても素晴らしいものでした。


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まずは、夕暮れの湾岸の街中を波にゆられながらのんびりと進む屋形船。

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室内は旅館のいわゆる宴会場なのでありきたりなのですが、窓の向こうが水面であることが非日常的。そのギャップに興奮してしまいます。さらに窓を開けると、風がやってきて波を切る音が聞こえてきます。そして街の気配を肌で感じます。ここでの「窓際」体験は他の建築ではちょっと味わうことができないのではないでしょうか。素晴らしいです。

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昼間は威圧的で鬱陶しい高層建築も星の出ない東京の夜空では、魅力的な輝きを放ちます。都市の夜景の中、浴衣で屋台船に改造された漁船に乗り込みお酒をいただくという体験はまさに「日本の夏」というか「東京の夏」でしょうか。船の上で花火見物もできるようですので欲張りな方は予約に挑戦してみてはいかがでしょうか。


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つぎは代わって、昼間のBBQです。炎天下のお昼時、庭を覆い尽くすように葉を広げた樹木が日光を程よく遮ってくれます。

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木漏れ日の中で、竹串にまとめられた野菜と肉と茸をひたすら炭火焼きします。

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印象的だったのがこちらの「窓際」写真。庭で行うBBQの下ごしらえを台所で行い、庭に持って行こうと何とはなしに居間のローテーブルに食材を並べたところ、突然、光り輝く美しい「日本の夏」が目の前に現れました。使い込まれて深い色味になった座卓や床の木肌に庭の緑が写り込み、葉っぱに照り返された日光が食材を照らしています。庭で行われたBBQはもちろん美味しかったのですが、築50年の日本家屋が用意するこのようなちょっとしたシーンが光に満ちていて、忘れることができそうもありません。


屋台船と庭。どちらも「日本の夏」と言われて思い浮かんでくる風景ではないでしょうか。そのようなシーンの中で「窓際」の心地よさはとても重要です。窓のこちらと向こうは異なる領域ですが、私達は常に一体的な空間として感じています。建物内部のデザインだけで完結させてしまうのでは無くて、外の環境とどのように連続すると魅力的な「窓際」となるのか。今後の住宅設計に活かせるヒントがここにあるように思います。



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